
訪問看護は、単独で完結するサービスではありません。
医師、ケアマネジャー、リハ職、介護職など、さまざまな専門職と連携しながら、利用者の生活を支える“チームケア”の一翼を担っています。
そのため、連携の質がケアの質を左右すると言っても過言ではありません。
しかし、現場では「連携がうまくいかない」「情報が伝わらない」といった悩みも少なくありません。
こうした課題を乗り越えるために、多職種連携を強化する研修のあり方が問われています。
1. 連携の壁を乗り越える
多職種連携には、以下のような“壁”が立ちはだかります。
●「言いたいことが伝わらない」
専門用語や立場の違いから、意図が正しく伝わらないことがあります。
研修では、相手の理解レベルに合わせた伝え方を学び、誤解を防ぐ力を育てます。
●「情報共有がスムーズに進まない」
報告のタイミングや方法がバラバラだと、支援の方向性にズレが生じます。
研修では、情報共有のルール化やツール活用を通じて、連携の効率化を図ります。
●「役割の違いから誤解が生じる」
「誰が何をするのか」が曖昧だと、責任の所在が不明確になり、連携が停滞します。
研修では、各職種の役割と視点を理解するケーススタディが有効です。
こうした壁を乗り越えるには、多職種合同研修や地域ケア会議への参加が重要です。
異なる職種が同じ場で学び、対話することで、連携の土台が築かれます。
2. 研修の工夫──“協働する力”を育てる
多職種連携研修では、以下のような工夫が効果的です。
●ケーススタディによる役割理解
実際の事例をもとに、各職種がどのように関わるかを整理します。
「この場面で医師は?ケアマネは?訪問看護師は?」といった視点で、役割の違いと重なりを可視化します。
●他職種とのグループワーク
グループで意見交換を行うことで、他職種の考え方や価値観に触れる機会が生まれます。
「そんな視点があるのか」と気づくことで、連携への理解が深まります。
●関係構築のための接遇・対話スキル
連携は“人と人との関係性”の上に成り立ちます。
研修では、挨拶・言葉遣い・態度などの接遇スキルや、対話の基本技術を学び、信頼関係を築く力を養います。
まとめ:多職種連携研修は“チームづくり”の起点
訪問看護師が多職種と連携する力を高めることは、利用者にとっての安心と支援の質向上につながります。
そのためには、研修を通じて「協働する力」を育てることが不可欠です。




