
居宅介護支援の中心を担うケアマネジャー。
制度上は「中立・公平な立場でケアマネジメントを行う専門職」とされていますが、実際の現場では、制度の枠を超えた多様な役割を求められることも少なくありません。
本稿では、制度と現場の“間”に立つケアマネジャーの現状を整理し、その役割の本質について考えてみたいと思います。
■ 制度上の役割と、現場での実態
ケアマネジャーは、介護保険制度において「利用者の立場に立ち、適切なサービスを調整する専門職」として位置づけられています。
しかし現場では、単なるサービス調整にとどまらず、医療・介護・家族・行政との間をつなぐ“調整役”としての役割が強く求められています。
また、制度上は「中立性」が重視されますが、実際には事業所の経営や人材配置、地域資源の偏在など、現実的な制約の中での判断が必要とされる場面も多く、理想と現実のギャップに悩むケアマネも少なくありません。
■ “見えにくい仕事”と業務量の増加
ケアマネジャーの仕事は、目に見える「プラン作成」や「サービス調整」だけではありません。
利用者や家族との面談、関係機関との連絡調整、記録作成、緊急対応、時には愚痴の聞き役や人生相談まで―― こうした“見えにくい仕事”が、日々の業務の大半を占めています。
さらに、制度改定のたびに求められる書類や記録の精緻化、LIFEへの対応など、業務量は年々増加傾向にあります。
このようなシャドーワークに追われてしまうことで、「本来のケアマネジメントに集中できない」という声が上がるのも無理はありません。
■ 制度改定と“これから”の論点
2024年の介護報酬改定では、ケアマネジメントの質向上やICT活用の推進が打ち出されました。
2027年に向けては、さらなる業務効率化や、主任ケアマネの役割強化、地域包括ケアの中核としての機能強化などが論点となる見込みです。
制度の動向を注視しつつ、現場の声を反映させる仕組みづくりが求められています。
ケアマネジャーが“制度の担い手”としてだけでなく、“生活の伴走者”としての役割を果たせるよう、現場と制度の橋渡しが必要です。




