訪問看護師が“辞めない職場”とは? 定着率向上のための職場づくりのヒント

訪問看護ステーションにおける人材定着は、サービスの質と継続性を左右する重要な課題です。

看護師の離職が続けば、利用者への対応が不安定になり、事業所の経営にも影響を及ぼします。

 

では、訪問看護師が「辞めない職場」とは、どのような職場なのでしょうか?

1. 離職理由の傾向と対策

訪問看護師の離職理由には、以下のような傾向があります。

 

・人間関係のストレス:少人数の職場では、対人関係の影響が大きく、孤立感や不満が離職につながることも。

・業務負担の偏り:訪問件数の偏りや記録業務の過多、緊急対応の頻度などが、心身の疲弊を招きます。

・報酬への不満:訪問看護は専門性が高いにもかかわらず、報酬水準が他職種と比べて低いと感じるケースも。

 

これらの課題に対しては、以下のような対策が有効です。

 

・定期的な面談とフィードバックの場の設定

・業務量の見える化と公平な分担

・処遇改善加算の活用とインセンティブ制度の導入

 

「辞めない職場」は、“声が届く職場”でもあります。

2. キャリアパスの提示と研修制度の整備

訪問看護師の定着には、「この職場で成長できる」という実感が欠かせません。

キャリアパスが不明確な職場では、将来への不安が離職につながります。

 

・訪問看護認定看護師や管理職へのステップ提示

・OJTだけでなく、外部研修・eラーニングの活用

・新人看護師への同行訪問やロールプレイ研修の実施

 

研修は単なる知識習得ではなく、「安心して働ける土台づくり」でもあります。

3. 管理者の役割とチームビルディングの工夫

管理者の関わり方が、職場の雰囲気と定着率に大きく影響します。

特に訪問看護は個人業務が多いため、「チームとしての一体感」が希薄になりがちです。

 

・日々の声かけと感謝の言葉の積み重ね

・月1回のミーティングで、業務共有と雑談の時間を設ける

・「できていること」に目を向けた評価とフィードバック

 

管理者は「業務を回す人」ではなく、「人を支える人」であることが、定着率向上の鍵です。

まとめ:辞めない職場は“関係性”と“成長実感”でつくられる

訪問看護師が辞めない職場とは、人間関係が良好で、業務が適切に管理され、将来への展望が持てる職場です。

制度や仕組みだけでなく、日々の関わり方や職場文化が、定着率に大きく影響します。

 

もし「離職が続いている」「職場の雰囲気が停滞している」と感じたら、まずは現場の声を丁寧に拾い、職員一人ひとりの“働きがい”に目を向けることから始めてみてはいかがでしょうか。