
「AIが介護の仕事を奪うのでは?」 そんな声を耳にすることがあります。
しかし、実際の現場では、AIは“人の代わり”ではなく、“人を支える道具”として、少しずつ活用が進んでいます。
■ 人材不足と業務負担の中で進むAI活用
介護業界では、慢性的な人材不足が続いています。 高齢化の進行によりニーズは増える一方で、担い手の確保は年々難しくなっています。
その中で注目されているのが、AIやICTの活用です。
たとえば、記録業務の音声入力や自動要約、見守りセンサーによる転倒検知、バイタルデータの自動収集など、 「人が時間をかけて行っていた作業」をAIがサポートする事例が増えてきました。
■ 国の制度も“科学的介護”へシフト
国も「科学的介護」の推進を掲げ、LIFE(科学的介護情報システム)やケアプランデータ連携システムの整備を進めています。
これにより、データに基づいたケアの質向上や、業務の効率化が期待されています。
また、2026年の介護報酬改定に向けて、AIやICTの活用を促進する方向性も示されています。 た
だし、制度の整備と現場の実態にはギャップもあり、「どう使えばいいのか分からない」「導入コストが不安」といった声も根強くあります。
■ AIは“敵”ではなく“仲間”になれるか?
AIは万能ではありません。
しかし、うまく活用すれば、職員の負担を軽減し、利用者に向き合う時間を生み出すことができます。
大切なのは、「何のために使うのか?」という目的を明確にすること。
そして、現場の声を反映しながら、少しずつ慣れていくことです。
「AIにできることは任せて、人にしかできないケアに集中する」 そんな働き方が、これからの介護現場のスタンダードになるかもしれません。
■ まとめ:変化を“味方”にする視点を
AIの導入は、単なる技術革新ではなく、「働き方」や「ケアのあり方」を見直すきっかけでもあります。
不安や戸惑いがあるのは当然ですが、変化を拒むのではなく、“味方”につける視点が、これからの現場には求められています。
次回は、「AIは“ケア”をどう変えるのか?」をテーマに、 人にしかできないこと、AIに任せることについて考えてみたいと思います。




